大阪勉強会からの税法実務情報

 大阪勉強会メンバーによる記事です。
 税理士実務の文化を創るための税法情報サイトです。
税務判決・裁決から考える役員給与と退職金

週刊税のしるべ 令和2年7月20日 第3419号

 

 土木工事会社の社長が、遊漁船で海釣り中の事故で死亡。

 

 複数の保険会社から合計で1億9,000万円の保険金が会社に支払われた。

 

 会社は、故社長に1億円の死亡退職金を支給し、会社の損金として処理したが、後日の税務調査により一部が「不相当に高額な部分」に該当すると指摘された。

 

 平均功績倍率法によると、最終報酬月額50万円×勤続年数27年×平均功績倍率3.18倍=4,293万円が適正な死亡退職金と認定。

 

 これを超える5,707万円を否認した。

 

 この判断について裁判所は、地裁(熊本地裁平成25年1月16日判決)、高裁、最高裁と一貫して容認。

 

 功績倍率3倍の神話はここでも生きていたと言える。

 

(税理士 岡野 訓)

| - | 07:33 | - | - |
家賃支援給付金で、社員寮・社宅については給付の対象となるのか(FAQ)

家賃支援給付金で、社員寮・社宅については給付の対象となるのか(FAQ)

 

 社員寮・社宅については、対象になるという説明が既にありました。
 問題は、一部自己負担の受取が転貸になるのかどうかという論点。

 

家賃支援給付金に関するよくあるお問合せ(令和2年7月27日現在)

 

 こちらの問い合わせで出てきました。


Q4.社員寮・社宅については給付の対象となるのか?

 

 法人が社宅・寮に用いる物件を賃貸借契約等に基づいて借り上げて従業員を住まわせ、当該物件の賃料を当該法人の確定申告等で地代・家賃として計上しているのであれば、原則として給付対象となります。他方、賃貸借契約に基づいて従業員に転貸している場合は対象外となります

 

家賃支援給付金に関するよくあるお問合せ(令和2年7月27日現在)

 

 問題は、ここでいう「原則」は、何を意味しているのかですね。

 

 [1]従業員からの一部自己負担を求めない契約を通常と見ている
 [2]転貸と同視されるものを除き、社宅利用契約は一部徴収ありでも通常対象

 

 どちらを念頭においている記述なのか、これだけでは分かりません。

 

 なにせ、税務の話で言えば、通常、現物給与課税を受けないように。
 一部従業員負担分の徴収がある方がむしろ普通です。

 

 その場合は、ここでいう転貸に当たるのか、当たらないのか。

 当たると考えている人が多いようで、[1]で説明している人が圧倒的です。


 どうやら、コールセンターではこれで回答しているとの話もあり。

 ただ、本当に[2]が成立する余地はないのか。


 弁護士さんの見解として、下記の解説がありました。

 

社宅使用契約
弁護士法人ALG&Associates交通事故事業部長 弁護士 日向 祥子
【記事公開日】2010年11月10日【最終更新日】2015年11月6日

 

 これによると、一部徴収している場合であっても。
 賃貸借契約とならない場合がある、という整理
になっている。

 

 もしこの整理に乗っかるのであれば、[2]が十分ありそう
 ただ、その場合、計算対象は、一部負担分を差引くのでしょうけど

 

 さて、どちらの見解が正しいのか。
 法的な整理を重視するというのなら、[2]があり得る。

 

 ただ、実務では既に[1]で走っているという話がある。
 でも、それって法律論として、本当なの、という問題がある。

 

 では、経産省の「原則」はどういう意味で使っているのか
 コールセンターでどうかではなく、経産省できちんと答えてほしいですね。

 

(税理士・公認会計士 濱田康宏)
 

| - | 00:01 | - | - |
年払いや複数月分支払った場合(家賃支援給付金の申請に関する手続等の解説(中小企業庁))

年払いや複数月分支払った場合(家賃支援給付金の申請に関する手続等の解説(中小企業庁))


 税理士会配信の「家賃支援給付金の申請に関する手続等の解説」(中小企業庁担当官説明・2020年7月22日配信開始)より。

 

 申請日以前1か月以内の支払はなく、年払いで3月ころにまとめて支払済だという場合にどうするのか。
 実際の事案が出てきて、悩んでいましたが、今回の研修で一応説明があったのかな、と。

 

 中小法人原則編の説明で、37分11秒頃。
 年払いや複数月分支払った際どうするんだとの説明あり。

 

 何月に何万円支払しているが、これは何ヵ月分いつといつの分かについて。
 ネット上申請時に記入できる欄があるので、そちらに記入いただくことになる
、とのこと。

 

 これ、申請直前1か月以内でなくても良いのかどうか言及がないのですが。
 恐らく趣旨からすれば、良いのでしょうね

 

 減免等がある場合ではないので、これでセーフということなのでしょう
 いや、明確に言及していないので、そうだろうと判断しているというだけですが。

 

(税理士・公認会計士 濱田康宏)


 

| - | 00:01 | - | - |
事前確認行う認定支援機関等の「等」が判明

週刊税のしるべ 令和2年7月20日 第3419号

 

 中小企業庁が、新型コロナウイルスの影響で事業収入が減少している中小事業者等が保有する建物や設備の令和3年度の固定資産税と都市計画税を減免する措置に係る情報を更新。

 

 同措置を簡単におさらいしておくと。

 

 適用対象者は、資本金等の額が1億円以下の法人(大企業の子会社を除く)、資本金等を有しない法人の場合は常時使用する従業員の数が1000人以下の法人、常時使用する従業員の数が1000人以下の個人など。

 

 上記の中小事業者等のうち、令和2年2月から同年10月までの任意の連続する3ヶ月間の事業収入が前年同期と比べて30%以上50%未満減少している者は2分の1、同50%以上減少している者は全額、固定資産税と都市計画税の負担を減免する。

 

 同措置を適用するに当たり、必要な手続は次。

 

 ’定経営革新等支援機関等に確認依頼。

 

 同機関等は事業者が各種要件を満たしているかを確認し、確認書を発行。

 

 N疣贈廓1月以降に申請期限(3年1月末)までに市町村に申告。

 

 ぃ廓度の固定資産税等の減免を受ける。

 

 なお、同機関等については、同機関に準ずるものとして、「都道府県中小企業団体中央会」「商工会議所」「商工会」などのほか、認定支援機関ではない「税理士」「税理士法人」「公認会計士」「監査法人」「中小企業診断士」「各地の青色申告会連合会」「各地の青色申告会」なども該当することが示されている。

 

(税理士 岡野 訓)

| - | 07:54 | - | - |
「ほとんど不備書類」と頭を抱える_家賃支援給付金の賃借契約書は不備多数(八重山毎日新聞)

「ほとんど不備書類」と頭を抱える_家賃支援給付金の賃借契約書は不備多数(八重山毎日新聞)

 

 書類を揃えて出せば、なんとかなる、というのはどうやら思い込みのようで。
 多くの場合は、相当やりとりを繰り返さないと駄目みたい。

 

家賃給付金 賃借契約書に不備相次ぐ
八重山毎日新聞 2020年07月24日

 

 支援センターで来所相談を受けた76件のうち、実際に代理申請まで行ったのは。
 なんと、1件40万円分しかなかったと。

 

 そして、その理由は、「事業者の賃借契約書に不備が多く、代理申請までたどり着けないケースが相次いでいるため」だという。

 

「同センターによると、家賃支援給付金申請の提出資料に▽賃貸契約書がない▽貸主の名義が更新されていないーなどの不備が続出。契約書に「自動更新」の文言がないのに、長年賃貸しているという法的効力のない書類も。担当者は「原理原則のまま申請できる人は少ない」と傾向を話す。」

 

 一応、リカバリーはできることになっていて。

 

「同給付金は特例として、別資料の証明書に現在の名義人などを記載すれば有効とされる。」

 

 だが、要するに手間ひまかけないと駄目


「事務局を担う石垣市商工会の前川義統事務局長は「ほとんど不備書類」と頭を抱える。」

 

 今回、賃貸借契約書は、法的要素てんこ盛りなので。
 税理士が勝手に判断できない部分が多数というのが、正直なところでしょう。

 

 入力の罠以外は、事実上、売上台帳だけクリアすれば良かった持続化給付金と違い。
 家賃支援給付金は、補正ばかり生じて「手間手間手間」という感じに見えます。

 

 もし税理士事務所が、賃貸借契約書部分の支援を受けるのであれば。
 それ相応の時間や手間を要するという覚悟が必要になりそう。

 

 中小企業庁は、税理士事務所に慰労金を出してもバチは当たらないのでは。

 

(税理士・公認会計士 濱田康宏)
 

| - | 00:01 | - | - |
医大前理事長 謝礼申告漏れ指摘(NHK)

医大前理事長 謝礼申告漏れ指摘(NHK)

 

医大前理事長 謝礼申告漏れ指摘
NHK 2020年07月25日 15時08分

 


 関係者によりますと、この問題を受けて東京国税局が調査を進めた結果、臼井前理事長が入試で有利な取り計らいを依頼してきた受験生の親などから、入試の前後に1年当たりおよそ2000万円を謝礼として個人的に受け取っていたことがわかったということです。


 臼井前理事長はこうした謝礼を一切申告していなかったということで、国税局は、前理事長におととしまでの5年間でおよそ1億円の申告漏れを指摘したということです。


 また、鈴木衞前学長に対しても、同様に謝礼を受け取ったとしておととしまでの4年間で数百万円の申告漏れを指摘しました。


 過少申告加算税を含む追徴課税は臼井前理事長がおよそ4000万円、鈴木前学長が数百万円で、2人はすでに修正申告したとみられます。

 

 7年分重加算税でなく、5年分過少申告加算税で済んだのですね。
 ということは、自主的に修正申告を早期に行うなどの対応があったからなのでしょうか。

 

 あまり出会いたくはないですが、いつか出会うかもしれない実務に備えて理由を確認しておきたいですね。
 税のしるべか税務通信で記事出してくれると嬉しいなぁ。

 

(税理士・公認会計士 濱田康宏)
 

| - | 05:52 | - | - |
不動産会社3社と経営者を1億2400万円脱税で起訴、東京地検(TBS)

不動産会社3社と経営者を1億2400万円脱税で起訴、東京地検(TBS)


不動産会社3社と経営者を1億2400万円脱税で起訴、東京地検
TBS NEWS 2020年07月22日 19時04分

 

「特捜部によりますと、茂呂田被告は、経営する3つの不動産会社で架空の支払い手数料を計上するなどの手口で、おととし12月までの2年間に法人税などあわせておよそ1億2400万円を脱税した罪に問われています。」

 

 不動産・建設業界の脱税は、少なくとも毎月1・2件報道されますね。
 稚拙な手口ばかりで、学習効果のない事例が大半。

 

 真面目な業者まで色眼鏡で見られるのは、もしかして仕方ないのか。
 そんな気持ちにさせるくらいに、事例数がぶっちぎりなのは、溜息ですね。

 

(税理士・公認会計士 濱田康宏)

| - | 00:01 | - | - |
テレワークから生じる税務論点(朝倉雅彦)税務弘報

テレワークから生じる税務論点(朝倉雅彦)税務弘報


 税務弘報2020年8月号「特集 税理士事務所のテレワーク ピンチと思うな、チャンスと思え」より。

 

○従業側の取扱いに検討事項多し
 テレワークから生じる税務論点
 朝倉雅彦(PwC税理士法人 公認会計士・税理士)

 

 税務通信以外に、テレワークの税務論点扱ってないと思っていましたが。
 税務弘報でも扱っていましたね、すみません。

 

 まず、通勤費についてですが、概ね穏健な説明がされています。
 税務通信と違い、私見の開陳になるので、踏み込みが若干足りないのは仕方ないところでしょうね。

 

 次に、在宅勤務で用いる物品等の貸与あるいは支給について。
 業務外利用ができない場合には、経済的利益への課税は妥当ではないとして。

 

 接続先のログが残るようにして、ルーターを貸出・支給するのはありだろうと。
 それに対して、椅子や机のように、業務外利用できるものは、課税の必要があるだろうと。

 

 うーん、前者は賛成ですが、後者はかなり微妙な気がします。
 この理屈なら、運送会社社員の運転免許取得費用も課税なので、もう少し区分が必要なのではないかと。

 

 そして、在宅勤務手当の問題で、水道光熱費や設備準備の一時金支給などについて。
 現状では、課税分として扱うしかないだろうと。

 

 一瞬あれ、ですが、要するに、その手前で業務利用限定の場合は課税しなくて良いとの整理なので。
 その区分けができないものはやむを得ないという意味なのでしょうね。

 

 著者自身は、実費弁償としての追加的支出を課税するのは、疑問があるので。
 合理的な目安で課税されずに済む額を課税庁が示すよう希望していると。

 

 うーん、こういうのって、現場で解決すべき部分なので、この辺は違和感。
 納税者側である程度常識的な、スケベ心出さない処理をすべきというところじゃないかと。

 

 なお、特定支出控除には入らないだろうとのこと。
 感覚的には同意ですが、正直ここらは、イマイチよくわからないです。

 

 そして、地方税での従業者数の取扱について。
 自宅が事業所に該当しないのかは、当然に該当しない前提で説明しているのですが。

 

 ここは、ちょっとどうなのという感じです。
 ただ、既存の取扱との関係を確認しているのは、ちょっと参考になります。

 

 ということで、税務通信の記事が出たあとで読むと、ちょっと隔靴掻痒の感がありますが。
 課税当局取材せずに、このジャンルを執筆された以上、やむを得ないでしょうね。

 

 むしろ、編集部の依頼に応えて、この時期に執筆されたことが素晴らしいと評価すべきか。
 私なら、「内藤忠大先生に書いて貰うのがお勧めです」で逃げちゃいそうですから(本心ですが)。

 

(税理士・公認会計士 濱田康宏)


 

| - | 00:01 | - | - |
日税連が持続化給付金の税理士確認依頼の無料受付を開始、税理士との契約なしなどが条件(税のしるべ)

日税連が持続化給付金の税理士確認依頼の無料受付を開始、税理士との契約なしなどが条件(税のしるべ)


○日税連が持続化給付金の税理士確認依頼の無料受付を開始、税理士との契約なしなどが条件
2020年07月20日 税のしるべ

 

要するに、拡大版持続化給付金について、顧問契約がない飛び込みは、全部日税連に投げてよいと。

 

持続化給付金の申請に係る申立書への税理士確認依頼(日税連)

 

正直、顧問先以外では受けたくないですね。
無料納税相談の延長線上の意識しかない人達なので。

 

日税連がまとめて受けてくれるということで、ほっとしました。
まぁ、それで指定された税理士は、無料納税相談同様に、淡々と業務やりましょうということで。

 

(税理士・公認会計士 濱田康宏)

| - | 00:01 | - | - |
新型コロナでの固定資産税等減免、税理士などは認定支援機関以外でも事前確認可(税のしるべ)

新型コロナでの固定資産税等減免、税理士などは認定支援機関以外でも事前確認可(税のしるべ)

 

○新型コロナでの固定資産税等減免、税理士などは認定支援機関以外でも事前確認可
 2020年07月20日 税のしるべ

 

 措置適用には、認定経営革新等支援機関等の確認が必要で。
 各種要件充足確認後、確認書が出てくるので、事業者はそれを添付して来年1月申告する。

 

 さて、この確認についてですが、3種類あるのですね。


(1)性風俗関連特殊営業を行っていない旨の誓約書
 +個人なら常時使用する従業員数が1000人以下である旨の誓約書
  法人なら資本金を示す登記簿謄本の写し等、大企業の子会社でない旨の誓約書、
(2)事業収入の減少が分かる会計帳簿等
(3)特例対象資産の事業専用部分の分かる所得税青色申告決算書や収支内訳書等

 

 で、確認は、認定経営革新等支援機関等以外でも行えるものがあると。
 まず準ずるもので、「都道府県中小企業団体中央会」「商工会議所」「商工会」

 

 次に、「等」に含まれる者として、「税理士」「税理士法人」「公認会計士」「監査法人」「中小企業診断士」「各地の青色申告会連合会」「各地の青色申告会」など。

 帳簿の記載事項を確認する能力があって、確認書の発行を希望者なら、「確認」が可能だと。

 

 ただし、中小企業庁は、手数料をとるな、という「お願い」を行っているので。
 そのあたりも踏まえて、というところか。

 

 なんでもかんでも無料でという流れが出来て、零細税理士事務所をいじめることのないように、経産省にはお願いしたいです。
 こういうのって、公正取引委員会には苦情言えないのかなぁ。

 

 などと思うことも、なくはない、今日このごろ。

 

 あ、そういえば。

 某大手税理士法人の家賃支援給付金申請書類作成サポート料は12万円だとか。


 申請業務そのものはやらない前提だそうなのですが、これが1つの魔除けになるか。

 

(税理士・公認会計士 濱田康宏)


 

| - | 00:01 | - | - |
  累計:
  本日:
  昨日:

 このブログメンバーの本

  宿題本border=

  失敗本border=

  信託本改訂border=

  役員退職金本border=

  実務目線3border=

  民法本border=

  多元宇宙・贈与編 border=

  役員給与本改訂版

  再編本改訂版

  クリエイティブ60

  組織再編本

  関係会社間利益移転

  個人間利益移転

  むづかしい条文本

  事業承継本改訂

  少額債権本

  院長本

 小宅本

  テッパン

  選択本2

  一般本

  信託本

  実務目線本



カレンダー
      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031     
<< August 2020 >>
最近の記事
過去の記事
税務情報更新通知サービス
税務情報更新通知サービス」に参加しませんか?