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民泊所得は届出情報等で事業者把握し課税対応も

週刊税務通信 平成30年6月11日 3510

 

 いよいよ民泊新法が本日施行される。

 

 で、違法業者を締めだしたことで、エアビーアンドビーの掲載数はピーク時の4割に留まり、約2万5千件。

 

 新法での営業届出も約2700件と低調。

 

 自宅を民泊に提供した場合には、「住宅」とはみなされず、固定資産税の住宅用地特例(課税標準額を6分の1に減額)は適用が打ち切られるので注意が必要。

 

 民泊やカーシェアリングなど、他に本業がある者が行うシェアリングエコノミーについては、一般的には雑所得に該当すると考えられている。

 

 あとは、事業実態に伴い、事業所得となることもあり得る。

 

(税理士 岡野 訓)

| - | 07:35 | - | - |
旅費規定上過大である部分の損金性否認事例(飯塚会計事件)

旅費規定上過大である部分の損金性否認事例(飯塚会計事件)

 

 宇都宮地方裁判所昭和50年10月16日判決より。

 

 原告は、「有限会社 飯塚毅会計事務所」です。

 

 更正の理由は、「原告の代表取締役飯塚毅の旅費中、日当一日当り三、〇〇〇円および取締役飯塚るな子の日当一日当り二、〇〇〇円を損金として処理したのを、被告がそのうち一、〇〇〇円だけを認め、残額を否認」です。

 

 要するに、日当高過ぎでしょ、と言われたわけです。


 原告は、定額制を認めないのはけしからんと言ったわけですが。

 裁判所は、当然のように一蹴しました。

 

「 およそ民間企業の旅費規定において定額制を採用し、日当の定額を定めた場合、その金額が物価事情、企業の規模など諸般の事情に照らし、社会通念の許容する範囲を超えた場合には、税務官庁がその超過すると判断される部分の経費性を否認できることは当然すぎるほど当然のことである。そうでなければ、「日当」という名による合法的脱税がいくらでもまかりとおることになるからである。

 

 なお、原告は、旅費規定の内容が民法第九〇条(公序良俗違反)に該当しないかぎり、税務官庁がこれを否認できない、と主張するが、まったく独自の見解であって、採用できない。」

 

 で、原告準備書面は飛ばして。
 被告である国側の準備書面が有用です。

 

 まずは、旅費について。

 

「 そこで、税務の面においても、右の定額が本来の実費弁償に代えて社会通念上妥当な合理的基準に基づき算定されているならば、その定額と旅行実費との間に若干の過不足があっても、それは僅少の差に止まるであろうから社会通念及び課税技術上あえてその過剰分については課税を行なわないことにしているわけである。

 

 そして、旅費が非課税とされるのは、旅費の支給をうけても、それが社会通念上相当なものであれば、それは旅行により消費されるものであると認められるからのことであり、したがって社会通念上必要と認められる範囲をこえるような著しく多額の旅費の支給がなされるような場合には、それが旅費という名目で支給されたとしても、その分が全部非課税とされるわけではない。

 

 税法は、非課税所得としての旅費額の範囲あるいは損金として認められる限度については直接これを規定していないが、それは当該企業の規模業態及び業績その他の諸状況からみて当該企業の業務遂行上通常必要なものであると一般的に認められる程度のものでなければならないことは当然のことである(高松地裁昭和三二年一〇月一一日判決税務訴訟資料二五号八二一頁参照)。」

 

 定額制を認めるのは、実費弁償と遠からず、であることが必要だ
 いや、当たり前なんですが。

 

 更に、日当について。

 

「 日当とは、旅行中の昼食費の補給費及びこれに伴う諸雑費並びに目的地たる地域内を巡回する場合の車賃等の交通費及び諸雑費にあてるための旅費であると解され、このうち、おおむね昼食関係費が半分その他の費用が半分という構成がとられているのが通常であるから、旅行の時間的、距離的条件によって日当の定額に差異を付するのが合理的であるとされている。」

 

 ここを誤解しているお客さんや税理士・会計事務所職員、多いですよね。
 非課税のお小遣いじゃないんです。

 

 「旅行中の昼食費の補給費及びこれに伴う諸雑費並びに目的地たる地域内を巡回する場合の車賃等の交通費及び諸雑費にあてるための旅費

 

 そして、

 

このうち、おおむね昼食関係費が半分その他の費用が半分という構成がとられているのが通常であるから、旅行の時間的、距離的条件によって日当の定額に差異を付するのが合理的

 

 出張時に会社に請求できず、自腹を切ることもあるよね。
 そういう諸雑費額を見込んで払っているのが、手当だ
、というわけです。

 

 出張先で、予定していないのに、急に現地で2泊してくれと言われた。
 何も用意していないから、下着やワイシャツもいるし、……。

 

 こんな時に、会社にこれらの費用が請求できるか。
 できませんよね。

 

 現実に、20数年前の私はできませんでした
 だって、全部、日当で手当しているという建付けなのですから。

 

 実費弁償の対象額は何をどのように想定しているのか
 そこを考えずに、相場だけで判断するのは危険だと考えています。

 

(税理士・公認会計士 濱田康宏)

| - | 00:01 | - | - |
「マルサ」摘発、昨年度は135億円…過去40年で最低 脱税、経済の国際化で複雑・巧妙化(産経新聞)

「マルサ」摘発、昨年度は135億円…過去40年で最低 脱税、経済の国際化で複雑・巧妙化(産経新聞)

 

やはり、東京五輪までは、建設業・不動産業は狙われ続ける。
ということなんでしょうね。

 


「マルサ」摘発、昨年度は135億円…過去40年で最低 脱税、経済の国際化で複雑・巧妙化
産経新聞 2018.6.14 17:34更新

 

(略)

 

脱税額が5億円以上の大口事案はなく、3億円以上が2件。告発された業種別では建設業の26業者が最多で、不動産業が10業者と続いた。国税庁では「デジタルフォレンジック」(電子鑑識)技術の活用を進めているが、近年の税務調査では電子メールなどのデータ解析に時間がかかっているという。

 

http://www.sankei.com/affairs/news/180614/afr1806140036-n1.html

 

で、デジタルフォレンジックも、もう普通に使われ始めている。

 


【平成29年度告発事例】

Bは、インターネットを利用しコンサートチケット等の販売を行う者ですが、他人名義でコンサートチケット等の仕入及び販売を行うとともに、売上代金を他人名義の預金口座に送金させるなどの方法により所得を秘匿し、所得税の申告を行わず多額の所得税を免れ、不正資金を現金で留保するほか、高級外車の取得費用に充てていました。

 

本事例では、デジタルフォレンジックツールを使用して、メールデータなどを把握し、事業実態等の解明をすることができました

 

「平成29年度査察の概要(平成30年6月)」

 

メールは削除するだけでは、消したことにならんよと。
ま、そういう問題じゃないですけど。

 

(税理士・公認会計士 濱田康宏)

| - | 18:57 | - | - |
事業に供したとはいえず

週刊税のしるべ 平成30年6月11日 第3318号

 

 グリーン投資減税の適用可否についての裁決例(平成29年7月7日裁決)ですが。

 

 ただ、他の投資減税と共通する、「事業の用に供する」とはどういう状態をいうのかについての判断がされている点で実務の参考になると思われます。

 

 審判所は、「ある資産を事業の用に供したと認められるか否かは、その資産をその属性に従って本来の目的のために使用を開始したといえるか否かで判定するのが相当」と指摘。

 

 「これを太陽光発電設備でみると、請求人は売電事業を行おうとしていたので、同設備の本来の目的は継続的に電力を発生させ、電力会社に供給することにあり、このような目的で同設備の使用を開始した場合に、同設備を事業の用に供したと認められる。」とした。

 

 確かに、対象設備については、系統連係時に作動してわずかな売電量と売電金額の存在が認められるものの、若干の売電実績を残すことで特別償却を適用するという目的を実現するために作動されたものにすぎず、本質的に前記の本来の目的のために使用を開始されたものと評価することはできないと判断された。

 

 なんちゃって稼働だとアウトなのですね。

 

(税理士 岡野 訓)

| - | 07:57 | - | - |
司法書士が贈与意思の確認を本人に行わずに登記申請して懲戒処分

司法書士が贈与意思の確認を本人に行わずに登記申請して懲戒処分

 

 月報司法書士2018年5月号より。

 


6 被処分者は、本件移転登記については、親子間の贈与であり父親のBが否定することはないだろうと思うとともに、Aとのこれまでの付き合いから、Aの言っていることは信用できると判断しBに対する本件登記に係る本人確認及び登記申請意思の確認を行うことなく、平成20年12月○日、○法務局○支局に本件登記申請を行い、登記を完了した。

 

 うーん、税理士だといくらでもありそうな。
 なんて言うと、我が身が危ないか。

 

 しかし、これが、下記の規定違反だと言われるのですね。
 いや、こんなに規定があるとは。

 


3 被処分者の上記行為は、司法書士法第2条(職責)、同法第23条(会則の遵守義務)、富山県司法書士会会則第74条(品位の保持等)、同会会則第91条の2(依頼者等の本人確認等)、同会会則第93条(会則等の遵守義務)及び富山県司法書士会依頼者等の本人確認等に関する規程第4条(本人確認の方法)並びに第5条(意思確認の方法)の各規定に違反するもので、司法書士に対する国民の信頼を根底から覆しかねない行為であって、厳重な処分を行うべきところである。

 

 税理士感覚で考えてはいけないのですね。
 いや、本当に。

 

(税理士・公認会計士 濱田康宏)

| - | 00:01 | - | - |
高額なタンス預金の実例(4億円のタンス預金)

高額なタンス預金の実例(4億円のタンス預金)

 

 いや、最近、自宅に現金抱えている人増えました。
 しかし、危ないので、止めましょうと常に申し上げています。

 


窃盗  男を逮捕 住宅から4億円盗んだ疑い 広島・尾道

会員限定有料記事 毎日新聞2018年6月13日 11時52分(最終更新 6月13日 14時06分)

 

 広島県尾道市の住宅から現金約4億円が入った金庫を盗んだとして、県警が窃盗などの疑いで、名古屋市在住の中島一樹容疑者(31)を逮捕していたことが13日、捜査関係者への取材で分かった。

 捜査関係者によると、2月に住宅に住む男性から「侵入された形跡がある」と通報があった。玄関近くの窓ガラスが割られ、中2…

 

https://mainichi.jp/articles/20180613/k00/00e/040/261000c

 

 銀行の金利が低いなんて、どうでもいいことです。
 保管してくれていることに意味があるのですから。

 

 というか、巨額のタンス預金があることを知った税理士は。
 すぐさま、銀行に預け入れを進言すべきでしょう。

 

 もし今何か事件が起きたなら。
 自分が疑われるのは間違いない
のですから。

 

(税理士・公認会計士 濱田康宏)
 

| - | 17:01 | - | - |
「18歳成人」改正民法が成立

 本日午前中の参院本会議で、成人年齢を20歳から18歳に引き下げる改正民法が可決・成立。

 

 2022年4月1日に施行される。

 

 ただし、飲酒や喫煙は、健康への配慮から「20歳未満禁止」が維持される。

 

 この改正によって、税法の規定に改正が入るのか否か?

 

 例えば、相続税法には未成年者控除や相続時精査課税制度などで年齢の引き下げが行われるのか?

 

 事業承継税制の後継者要件にも20歳以上という年齢が登場するが、これも影響があるのか否か。


 税制への影響がどうなるにかに限らず、たとえば法施行後は18歳でも医師、公認会計士、司法書士などに就けるようになる。

 

 提訴などの司法手続きも、18歳から自分の意思で行えるようになるのだ。

 

(税理士 岡野 訓)

| - | 11:15 | - | - |
「18歳成人」改正民法が成立…22年4月施行(読売新聞)

「18歳成人」改正民法が成立…22年4月施行(読売新聞)

 

なるほど、飲酒・喫煙はまだダメ。
しかし、18歳医師とかが生まれる可能性はあるのだ。

 


「18歳成人」改正民法が成立…22年4月施行
読売新聞 2018年06月13日 10時53分

 

成人年齢を20歳から18歳に引き下げる改正民法は13日午前の参院本会議で、与党などの賛成多数により可決、成立した。2022年4月1日に施行される。「大人」の定義が変わるため、国民生活に大きな影響を及ぼしそうだ。飲酒や喫煙は、健康への配慮から「20歳未満禁止」を維持する

 

(略)

 

民法改正に伴い、年齢ではなく「成年」「未成年」で区別を定めた約130の法律は、自動的に区別の基準が「18歳」になる。資格や免許などに関する法律が影響を受ける。たとえば法施行後は18歳でも医師、公認会計士、司法書士などに就けるようになる。提訴などの司法手続きも、18歳から自分の意思で行える。

 

http://www.yomiuri.co.jp/politics/20180613-OYT1T50039.html

 

「少子高齢化の進展を踏まえ、若者の自立を促して、社会の活性化につなげる狙い」というのが、個人的にはよく分からないのですけど。

 

(税理士・公認会計士 濱田康宏)

| - | 11:08 | - | - |
民泊新法等に伴い通達

週刊税のしるべ 平成30年6月11日 第3318号

 

 住宅宿泊事業法(いわゆる民泊法)が6月15日に施行されるのを受けて、消費税法基本通達の一部改正が行われている。

 

 消基通6‐13‐4(旅館業に該当するものの範囲)に、民泊事業は「旅館業に該当することから、非課税とはならないことに留意する」との注書きが追加された。

 

 この取り扱いは、当然のことながら、6月15日の民泊法の施行に合わせて適用される。

 

(税理士 岡野 訓)

| - | 07:19 | - | - |
アレンジメント手数料等の取扱い(税務QA)

アレンジメント手数料等の取扱い(税務QA)

 

 税務QA2018年6月号より。

 

アレンジメント手数料等の取扱い
 契約書等の文言による形式基準か経済実態による実質基準か
 税理士 前正男

 

 正直、著者文意をまだ理解しきれていないのですが。
 シンジケートローンのアレンジメント手数料の話です。

 

 10年前にシンジケートローンを組んだ時にも手数料支払いがあり。
 覚書きの内容からすると、アレンジメントフィーだけではないと。

 

 つまり、課税庁に相談したところ、内容が2つあると。
 アレンジメントフィーとエージェントフィーが混在していると。

 

 そして、アレンジメントフィーは支出期の単純損金処理できるが。
 エージェントフィーは、融資期間での期間按分処理が必要だと。

 

 その上で、当時は融資期間10年で前払処理を要求されたと。
 ところが、今回、満期でリスケすることになった。

 

 その際に、ほぼ同じ覚書きで、アップフロントフィーを支払った。
 内容同じだから、前回同様、期間按分処理をしていた
ところ。

 

 税務調査で、アップフロントフィーなので、支払期単純損金だと。
 前回の際の指導と異なる話を言われた
けど、納得いかないとの話。

 

 で、著者は納得いかないの話を書きたいようなのですが。
 その手前の部分がイマイチ読んでいて分からない。

 

 つまり、エージェントフィーが混じっていても。
 全体がアップフロントフィーとして、支払期単純損金処理できるなら。

 

 これって、見極めはどこでつければよいのか
 その点については、全く触れてないように読めます。

 

 今回がリスケだからなのか。
 それとも、もっと一般化できる話なのか、そこも不明。

 

 そもそもこのような事例を書いている以上、課税庁が見解変更した。
 その点は、恐らくはっきりしているのでしょう

 

 であれば、もう少し、論拠を明確化して欲しい。
 なんか、フラストレーションが溜まる記事だと感じてしまいます。

 

 あるいは、私の読み取り能力不足なのでしょうか。

 

(税理士・公認会計士 濱田康宏)

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