大阪勉強会からの税法実務情報

 大阪勉強会メンバーによる記事です。
 税理士実務の文化を創るための税法情報サイトです。
<< 税理士に8億円所得隠し容疑 金地金使った税還付を指南(朝日新聞) | main | 建物収去費用を不動産所得計算上の必要経費と認定、原処分を全部取消し >>
試験研究費関係(別表6(8)等)(3)(大規模法人の法人税申告に当たっての留意点[田代和之]その16(租税研究))

試験研究費関係(別表6(8)等)(3)(大規模法人の法人税申告に当たっての留意点[田代和之]その16(租税研究))

 

 租税研究2020年04月号より。

 

〇大規模法人の法人税申告に当たっての留意点
 田代和之(東京国税局調査第1部調査審理課課長補佐)

 

 続きです。

 


38  別表六(十二)の平均売上金額の計算に関する明細書における売上金額について、申告調整額を加減算した税務上の金額となっていますか。

 

 また、当事業年度の改定売上金額が記載されていますか。

 

留意事項)
 売上金額について申告調整を行っていない場合には、税額の控除額の計算に誤りが生じることがあります。

 

 別表六(十二)の売上についても、会計上の数字そのままで良いとは限らず。
 先の試験研究費の額同様、税務上の申告調整を加味したものを使え
ということですね。

 

 ここで平均売上金額の計算に用いる売上金額はいつのかというと。
 前期以前分つまりいわゆる売上調整年度の売上金額も使うことになる。

 

 更に、別表六(十二)では、上段で比較試験研究費の額の計算がある。
 こちらも、平均売上金額の計算と同様、調整対象年度の額を使って計算する。

 

 ということは、当然、税務調査の結果、修正申告なり更正処分があると。
 修正後なり更正処分後の金額で計算する必要がある
よね、と。

 

 まぁ、税務上の申告調整を加味する必要があることだけ知っていれば。
 あとは常識ですが、うっかりがないようにというところですか。

 

 そして、比較試験研究費の額の計算について、最近の誤り事例の紹介がある。
 まず規定を確認すると、調整対象年度というのはいつかというと。

 
 適用年度開始の日前3年以内に開始した各事業年度であり。
 それを前3年以内開始各事業年度の数で除して計算するわけですね。

 

 令和2年3月期申告を前提とすると、調整対象年度というのは。
 平成29年3月期、平成30年3月期及び平成31年3月期の3期になる。

 

 ところが、間違った会社では、平成30年3月期から研究開発開始で。
 平成29年3月期には、試験研究費が存在しなかった。

 

 そこで、平成30年3月期・平成31年3月期の合計額を2期で除して。
 比較試験研究費の額を算出するという間違いをしてしまったのだと。

 

 気持ちは分かるけど、

 

試験研究費の額がない年度であっても,その事業年度自体が存在すれば,試験研究費の有無に関わらず事業年度数としてはカウントしなくてはなりません。

 

 ですね。

 「研究開発を最近始めた会社さんでは注意していただかなくてはなりません」と。

 

 毎期やっていれば、考えることのない論点だけにレアケースだが。
 新規に本制度を採用する場合は注意だと。

 

 ただ、一応下記で触れてあるようにも見えますね。

 


39  別表六(十二)の調整対象年度及び売上調整年度に試験研究費の額がない事業年度を含めて、5欄及び10欄の計算をしていますか。

 

 比較試験研究費の額の計算における調整対象年度及び平均売上金額の計算における売上調整年度には、当事業年度開始の日前3年以内に開始した各事業年度(試験研究費の額がない事業年度を含みます。)を含める必要があります。

 

 続きます。

 

(税理士・公認会計士 濱田康宏)
 

| - | 00:01 | - | - |
  累計:
  本日:
  昨日:

 このブログメンバーの本

  宿題本border=

  失敗本border=

  信託本改訂border=

  役員退職金本border=

  実務目線3border=

  民法本border=

  多元宇宙・贈与編 border=

  役員給与本改訂版

  再編本改訂版

  クリエイティブ60

  組織再編本

  関係会社間利益移転

  個人間利益移転

  むづかしい条文本

  事業承継本改訂

  少額債権本

  院長本

 小宅本

  テッパン

  選択本2

  一般本

  信託本

  実務目線本



カレンダー
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31      
<< May 2020 >>
最近の記事
過去の記事
税務情報更新通知サービス
税務情報更新通知サービス」に参加しませんか?